産業医の職務

健康を守る産業医

ある程度の規模をもつ企業には、産業医と呼ばれる企業選任の医師がいます。これは労働安全衛生法によって義務付けられているものです。

産業医の職務には、次のような事柄があります。

ひとつめは、企業において、健康診断を実施し、その結果に基づいて労働者の健康を保持するためのアドバイスを行うこと。必要があれば、健康診断後にその結果や事後措置について管理者にも理解を求めること。

二つめは、職場の作業環境の維持を考えること(詳細な作業環境の測定や評価は、別途専門機関の対応も必要)。

三つめは、職場の作業負荷について評価し、危険有害化学物質の取り扱いがあるような場合には、有害業務の適正管理がなされているかどうかを監視すること。

四つめは、労働者の健康管理のため、疾病予防や健康作りに関する啓発活動を行うこと(セミナーなどの開催)。

五つめは、労働者の健康相談にのったり、労働者の健康保持・増進のためのアドバイスを行うこと。

 

選任産業医の仕事

六つめは、職場や労働者の衛生教育に関する管理・アドバイスなど。

七つめは、労働者の健康障害の原因を調査し、再発を防止するための策を検討、アドバイスを行うこと。

八つめは、過重労働によって引き起こされる健康障害を防止すること(具体的には、長時間労働者に対して面接指導を行ったり、アドバイスをして働き方の改善を求めるなど)。

九つめは、メンタルヘルスに関する相談やケア、アドバイスを行うこと。ストレス対策なども検討する。などです。

ざっと挙げただけでも産業医には九項目も行うべき職務があります。

ちなみに、これら産業医の職務は労働者数五十人以上の事業場に関して設置が義務付けられています。

労働者五十人未満の事業場では、産業医を選任する必要はないのですが、健康診断後の事後措置管理としては事業者が有所見者について医師の意見を聞いて適切な措置をとる必要があります。

産業医が選任されていない事業場では、市区町村の保健センターなどで適切な指導・助言を受けることができます。